頭がいい動物、ゾウ – 知能が高すぎるが故の苦しみ。


 サーカスで高度な芸を披露するゾウ、サッカーをするゾウ、鼻で絵を描くゾウ、交通手段として機能しているゾウなどが知られているように、ゾウは非常に知能と記憶力が高い動物です。おっとりしたイメージとは反対に、地上の動物で最も大きな脳を持ち、自分達が歩いてきた道のりや、仲間や敵の特徴をはっきり区別することができます。何と23年間離れ離れだったゾウの親子が、お互いを覚えていたという逸話も残っています。
 一方辛い経験も忘れることがありません。今回はゾウが頭がいいがゆえに苦しむこととなる悲劇について報じたニュース動画を紹介します。



 【英語動画】「Elephants Never Forget (ABC NEWS)」

 ゾウの群れが仲間の死の際に葬式とも取れる行動を取ることが知られているように、彼らは自分達の死や危険に対して非常に敏感な動物です。動物園やサーカスでの虐待の経験は彼らの心に深く刻まれることになりますし、目の前で親を失った小像には一生トラウマが付きまとうことにもなりかねません。

 象牙を得るために今でもたくさんのゾウが人間により殺されています。殺された大人のゾウももちろんかわいそうなのですが、残された子供のゾウは大変なショックを受けます。動画のように孤児となったゾウを保護し、飼育員たちが家族のようにゾウと触れ合い、人間に対する不信感を取り除き信頼感を築いていくという活動が行われているのは初めて知りました。感銘します。