翻訳や英会話講師の仕事をしてらっしゃるApplecheeseさんが、英語のボキャブラリーや動画、翻訳について書いてらっしゃるブログ『Applecheese Diary』で面白い英語動画が掲載されいたので、紹介します。Applecheese Diaryに飛ぶと動画の英文スクリプトがあります。
ニュージーランドの羊(総人口の13倍!!)のゲップ(belch)から出るメタンガスがニュージーランドの温室効果ガス排出量の半分近くを占めていることは有名ですよね。羊に限らず豚や牛の消化の際に発生する大量のガスは、糞やゲップに混じって空気中に放出されるわけです。この動画では、牛が出すメタンガスを抑制するため、牛の胃から背中の赤いタンクに管をつなぎ、メタンガスをタンクに貯めるという、アルゼンチンにおける試みを紹介しているロイター通信の大変興味深いニュース動画です。
これを見て思ったのは、人間(主にアメリカや他の先進国の人)の贅沢を満たすために飼われている牛が、胃に穴を開けられた上、背中に醜いタンクを乗せられて可愛そうだなってこと。
アマゾンの熱帯雨林を大規模に伐採し、作り上げた牧場で温室効果ガスを排出する食用の家畜を大量に飼育。それだけではなく、家畜のために大量の飼料をこれまた熱帯雨林を切り開いたり、小麦を栽培していた畑を転換することで、まかなう。世界では食糧危機が叫ばれてるのにも関わらず。先進国の欲望を満たす代償に、環境や途上国が大変な圧迫を被っている。
この動画はきっと、そういった世界中からの猛批判に対する「牛肉もエコ!」をアピールしているキャンペーンムービーにも思えますね。一匹一匹にバイパス手術をし、タンクも購入してたら膨大なお金がかかってしまいますもん。
私は地球温暖化はもう防ぎようがない事実として受け入れ、排出量を抑制するよりは、地球温暖化に伴う自然災害が起きた際どうすべきかの対策を重視して考えるべきだと思います。もちろん、少しでも進行を遅らせる努力は必要ですが、最大の排出国アメリカの環境より産業を重視する姿勢が今後も変わらない限り、温室効果ガス抑制への取り組みは十分な成果を出せないまま挫折すると思います。