NHKスペシャル「デジタルネイティブ」に出た15歳のCEOアンシュール・サマー君


 10月10日にNHK総合テレビで放送された「NHKスペシャル デジタルネイティブ~次代を変える若者たち~」という番組で13歳で教育用カードゲーム(Elementeo)をネット販売する会社を起業し、全米メディアで注目を集めている現在若干15歳の企業家少年アンシュール・サマー(Anshul Samar)君など、インターネットが浸透した環境で成長したため、ネットの世界を現実の世界と区別せず、ネットを駆使してさまざまなことにチャレンジしている若者(デジタルネイティブ、Digital Native)を特集していたので、見てみました。
 放送のメインだったアンシュール・サマー君について書きたいと思います。番組見てない人にとっては半分くらい意味不明かもw


 うろ覚えの箇所もあるので若干間違いもあるかもしれません。
 
 「NHKスペシャル デジタルネイティブ~次代を変える若者たち~」の公式ページはこちら。
 公式ページで、番組の予告動画やデジタルネイティブ度測定、ブログの女王こと中川翔子さんやアンシュール・サマー君、世界中の自称デジタルネイティブの若者達の動画を見ることができます。これとか。

15歳のCEOアンシュール・サマー君のプロフィール

 アメリカ・カリフォルニア州に住んでいるインド系アメリカ人の少年アンシュール・サマー(Anshul Samar)君はウインドウズ95の発売でパソコン・インターネットが世の中に普及した3歳の頃にインターネットと出会った。その後、彼はインターネットを使ってテレビ番組やダンス・音楽の動画を見たり、知識を得たり、友人を作ったりしていた。普段はスポーツやダンスを楽しみちゃんと学校に通う普通の子供。
 化学元素を題材にしたカードゲームで化学を勉強できたら子供たちの役に立てると思ったサマー君は、インターネットを使い化学を独学し、カードゲームを作成、13歳の時にカリフォルニア協会から得た起業家支援金などから50万ドルのビジネス立ち上げ資金を得て、カードゲーム「Elementeo, The Chemistry Card Game」の会社を設立、CEO(Chief Executive Officer、最高経営責任者)となった。
 その際カードやパッケージのイラストレーターも人材探し用のSNSを利用してインターネット上で見つけ雇用した。Elementeoの販売や宣伝にもインターネットを活用し(ネット販売・YouTube動画を使った商品説明)、販売してわずか3ヶ月(2008年6月くらいから?)で1000万円もの売り上げを達成した。そんな彼は次世代を担うデジタルネイティブの天才少年として全米から注目を集めている。
 ちなみに彼の妹もパソコンを使って受注の管理などを行い兄の仕事を手伝っている。
 【YouTube動画】アンシュール・サマー君が一流の企業家が集まるTiECon2007に参加した際のインタビュー動画(当時13歳)

 アメリカ人だとこれが普通なのでしょうか?日本人の感覚からすると13歳の少年が話しているとは全く思えません・・・。CEOとしてなんら遜色ない自信に満ちたインタビューだと思います。彼の積極性や白黒はっきり言える性格は見習いたいものです。
 Elementeoは化学元素(水素Hとか炭素Cとか)のそれぞれをカードのキャラクターにし、化学反応でポケモンでいう進化をするというカードゲームだそうな。よく考えたよな~。
それにしても、さすが世界一のIT先進地帯シリコンバレーのあるカリフォルニア州はすごい!本当に成功するかも分からない、担保もないほんの13歳の少年に起業応援資金として大金を融資してくれるなんて、日本じゃ考えられないなぁ・・・。
 このページはアンシュール・サマー君がElementeoの商品の紹介に使っていると思われるYouTubeの彼のチャンネル。

NHKスペシャルのデジタルネイティブ特集を見て思ったこと

 デジタルネイティブとは物心付いた時にはインターネットに触れる環境が出来上がっており、いつでもネットにアクセスし、日常の多くのことをネット上でしてしまうのを当然と思っている若者のこと。
大人になってからインターネットをするようになった親世代と、子供の時からパソコンや携帯電話のデジタルの世界を知っている現代の若者との間の価値観の違いは、当然あるでしょう。
 日本人の感覚からしたらデジタルネイティブ=ネット中毒者、引きこもりと考えがちなのですが、昨日のNHKスペシャルを見たら、実際は「ネット中毒者」には現実生活に支障をきたす程にネットに依存してしまい、現実に負い目を感じながらもネットをやめられないという負のイメージが付いて周っている一方、デジタルネイティブは現実世界にないネットの利便性を求めてネットをしているのであって、現実世界とネット世界との区別はほぼないに等しいだけであって、負のイメージはないんだなって印象を持ちました。
 多分それは昨日の特集が成功者ばかりにスポットを当てており、デジタルネイティブというよりデジタルエリートの特集になってた感じだからかな。一応番組内では、13歳から自身の裸をネットで世界中に公開し多額のお金を荒稼ぎしていた少年の例が挙げられていましたが、あくまで「一応伝えとく」ってレベルで、プラスの面を強調しすぎていた気がしました。実際には幼い頃からインターネットが日常にあったら、ヤバクなる例のほうが断然多いと思う。
 日本人の例として「はてな」の代表取締役の近藤淳也さんの例が挙げられていましたが、彼はITエリートではあるけど、デジタルネイティブという感じではなかったな。アンシュール・サマー君に比べるとインパクトが違いすぎる。
デジタルネイティブは今後どのような道をたどっていくのでしょう。