多額の公的資金で再建中のAIGが幹部に1億6500万ドルの巨額ボーナス


 リーマン・ブラザーズが経営破綻するなどした世界金融危機の中、経営危機に陥りアメリカ政府から計1700億ドル(約16.7兆円)超の支援を受け現在政府管理下で再建中の、世界最大の保険会社AIG(American International Group, Inc.)が、今月幹部ら400人に計1億6500万ドル(162億円)もの多額のボーナスを支払った事が判明しました。中には650万ドル(約6.4億円)もボーナスを受け取った幹部もおり、さらにこの幹部たちは金融危機の引き金となったサブプライム関連の金融商品を扱う部門の幹部たちだっため、世論や政府の猛烈な批判を浴びています。


○AIG to Pay $165M in Bonuses Despite Bailout – YouTube動画

 英語bailoutとは救済措置という意味です。
 今回のボーナスの額に関しては世界金融危機前の2008年初めには決まっていたらしく、減額すると雇用契約違反になり裁判沙汰にもなりかねないため、約束どおり支払ったようです。アメリカでは契約の不履行は大きな問題になりうるのでしょうが、経済不安で大きな痛みを被っているアメリカ国民としては納得のいくニュースではないでしょうね。オバマ大統領はこのことについてどう思うのでしょう。
 なお、来年度の幹部のボーナスは30パーセント以上引き下げる方針だそうです。